日本の木製家具メーカーであるカリモクが2009年に設立したカリモクニュースタンダードは、カリモクの職人が培ってきたユニークな視点と、国内外から選ばれた有数のデザイナーたちが手を組み作り上げてきたブランドです。
今回は、そのデザイナー達のご紹介をしたいと思います。
カリモクニュースタンダード(KNS:Karimoku New Standard)とはどのようなブランドなのか?
KARIMOKU NEW STANDARD / カリモクニュースタンダードは、日本の木製家具メーカーであるカリモクが2009年にスタートした家具ブランドです。
カリモクの職人が培ってきたユニークな視点と、国内外から選ばれた有数のデザイナーたちの先進的なアイデアを融合し、日本の家具デザインの新たなスタンダードとなるべく取り組んでいます。
カリモクニュースタンダードは、以前は主にチップとして使われていた広葉樹(カエデ、クリ、ナラなど)を使用し、その価値を生かすことに注力しています。
素材の選定から製造プロセスに至るまで、高品質を追求し、広葉樹の持続可能な使用、森林保護、地域経済の振興に貢献しています。カリモクは木製家具メーカーとしてどのように貢献できるかを探求し続けており、カリモクニュースタンダードを通じて木材の潜在的価値を再評価し、その持続可能な利用を促進しています。
インターナショナルデザイナーと組んで、新しいものを作ると言う「実験」のような形でスタート
カリモクニュースタンダードは上記でもご説明した通り2009年にカリモクがスタートした家具ブランドですが、その際にインターナショナルなデザイナーと組んで新しい家具を作るというほとんど実験のような形でスタートしました。
カリモクの歴史や伝統技術と若いデザイナーの斬新なアイディアや革新的なパワーを融合させ、両者のいいところを見つけ、1つにしていくと言うコンセプトでスタートいたしました。
カリモクニュースタンダードのデザイナー
【クリエイティブ・ディレクター】
ダヴィッド・グレットリ DAVID GLÄTTLI
David Glättli(ダヴィッド・グレットリ) は故郷のチューリッヒで美術、コミュニケーション、日本語を分野横断的に学んだ後、インダストリアルデザインをミラノとローザンヌで学び、ローザンヌ美術大学(ECAL)を卒業しました。
チューリッヒでプロダクトおよびインテリアデザイナーとして勤務した後、2008年に来日し、柳原照弘のデザイン事務所にデザイナーおよびデザインディレクターとして勤務。
2013年、京都でGlaettli Design Direction株式会社/GDDを設立。
2021年よりスイスのチューリッヒに拠点を置き「Studio David Glättli」を設立。
Studio David Glättli は日本のメーカー、国内外の企業や組織・機関のために、クリエイティブ・ディレクション、デザイン・コンサルティング、ブランディング、キュレーション、デザインマネージメントを専門に手がける。
「KNS/カリモクニュースタンダード」、「スミダ・コンテンポラリー」、「多治見カスタムタイル」「ミノ・ソイル」といったブランドのクリエイティブ・ディレクターを務める。多摩美術大学非常勤講師。
ビッグゲーム BIG-GAME
グレゴワール・ジャモノ(1978年スイス生まれ)、エルリック・プティ(1978年ベルギー生まれ)、オーギュスタン・スコット・ドゥ・マルタンヴィル(1980年フランス生まれ)により、2004年に設立。3名ともにスイス・ローザンヌのデザイン学校、ECALで教鞭を執っている。
「衝突こそ進化を生み出す」
というコンセプトのもと、出身地も考え方も異なるメンバーの力を見事に昇華させ、モノの形、機能、そして存在意義に新たな解釈を与えている。
これまでにZürich Museum of Design、Musée du Grand-Hornu、Centre Gerges Pompidou、French National Fund of Contemporaryなどのコレクション入りを果たすほか、2006年と2010年にSwiss Federal Design Awardを受賞している。
代表的なシリーズ
ショルテン&バーイングス SCHOLTEN & BAIJINGS
ステファン・ショルテン(1972年オランダ生まれ)とキャロル・バーイングス(1973年オランダ生まれ)の二人で、2000年にデザインスタジオを設立。
細やかなリサーチにより、モノの背後に潜む文化的、芸術的コンテクストを探りながら、鮮やかな色彩と現代的な幾何学文様を巧みに使い、完成度の高いデザインを生み出している。
Zuiderzee Museum、Audax Textile Museum、RoyalVKB、Established & Sons、HAY、Thomas Eyck、Pastoeなどと協働。
Wallpaper* 、Frame、Elle Deco、New York Times、Vogue、Surface、International Design Year Bookなど各誌で取り上げられ、注目を集める。
最近ではDutch Design Awardの二度目の受賞を果たすほか、Wallpaper* Design Award、ELLE Decoration International Design Award for Young Designer Talent 2011などを各賞に選ばれている。
代表的なシリーズ
クリスチャン・ハース CHRISTIAN HAAS
1974年にドイツで産まれたクリスチャン・ハースは、2000年に自身のスタジオを設立。以来インダストリアルデザイナーとして家具、照明から陶器やガラス製品など多岐にわたるプロダクトを制作し、現在はポルトガル・ポルトに居を構え制作に携わっている。
そのデザインへのアプローチはシンプルさと優美さの融和によるものであり、実直さ・情緒・有用性・耐久性・唯一性の調和により導かれた審美眼による作品は、これまでレッド・ドット・デザイン賞やエル・デコレーション国際デザイン賞など輝かしい賞を受賞。
デザインギャラリーやRosenthal, Karakter, Arita2016, Tectaなどの国際的ブランドへも作品を提供している。
著名な作品としては、ヴィトラデザインミュージアムの常設展示作である照明作品「ROPES」、Karimoku New Standardにおける幅広い家具作品、およびこの10年で最も成功を納めたテーブルウェアシリーズのいくつかを挙げることができます。
代表的なシリーズ
ゲッケラー ミヘルス GECKELER MICHELS
2013 年にDavid Geckeler とFrank Michels が設立。
家具、照明、プロダクトや空間のデザインなどを手がけています。使い方が進化することやマーケットの需要を予測しながら、人々の習慣に機能するプロダクトを探求。
イノベイティブな姿勢で、デザインの歴史を慎重に受け入れ、現代のテクノロジーとデジタルデザイン手法を用いています。
彼らの機能主義的アプローチは、プロダクトをとても面白いもの、また長く語り継がれる物語のような、他とはどこか異なるディテールやロジックの面白さがあります。
代表的なシリーズ
モーリッツ・シュラッター MORITZ SCHLATTER
1976 年スイス生まれ、チューリッヒにてインダストリアルデザイナーとしての修練を積み、複数の国際的デザインスタジオでの経験を経て、2010 年にプロダクト、家具、アートのフィールドで活発に活動していたチューリッヒに自らのデザインスタジオを構える。
2016 年より東京に居を移し、フリーランスまた芦沢啓治建築設計事務所のアソシエイトデザイナーとしても活動。
人々のための日用使いのものに焦点を当て、作品の中で、単純さと明快さそして作品を通して人々に楽しさと感情を喚起させるものを追求しています。
スイス、中国、日本の複数のメーカーへ作品を提供し、複数の受賞歴、ドイツ、スイス、東京の様々な施設での展示の経験があります。
代表的なシリーズ
イェルク・ボナー JÖRG BONER
1968年生まれ。家具職人、デザイン製図技師として学んだ後、バーゼルのHöhere Schule für Gestaltungでデザインを学ぶ。
1996年の卒業、様々な製品、家具、空間のデザインを手がける。
2001年、チューリッヒで自身のデザインスタジオ「jörg boner productdesign」を設立。 2003年から2014年まで、ローザンヌのECALで10年以上教鞭をとる。 彼のスタジオでは、魔法瓶から街灯まで、日常的に使用される製品を、工業的な大量生産または個々の作品として開発してる。
彼の作品は、常に機能的でありながら絵画的であり、機能すると同時に主張する。また受け継がれてきたものだからと当たり前になってしまっている生産方法や姿勢に疑問を投げかけている。彼の作品の多くは、国際的なデザイン賞を受賞している。2011年スイスデザイングランプリ受賞。
代表的なシリーズ
ナタリー・ドゥ・パスキエ NATHALIE DU PASQUIER
1957年フランスのボルドーに生まれ、1979年からイタリアのミラノで製作活動を行っている。
1986年までは、デザイナーとして、またメンフィスの創立メンバーとして活動し、様々なオブジェ、家具、カーペットのデザイン、またテキスタイルやプラスチックの化粧板の“装飾としてのサーフェイス”のデザインなどを行ってきた。
1987年からはアーティストとして活動。彼女が手がけてきたペインティングやドローイング、彫刻などの作品は、これまで世界各国で多数開催されているソロエキシビションで発表されていて、近年ではPace Galleryやthe Camden Art Centre(ロンドン)、the ICA Philadelphia(フィラデルフィア)とのKunsthalle(ウィーン)などで展示された。アーティストとしての活動のほか、HAYやアメリカンアパレルなどの企業とのコラボレーションも行っている。
代表的なシリーズ
カリモクデザインチーム KARIMOKU DESIGN TEAM
カリモク家具インハウステザイナー。それそれのデザインを手がけると同時に、社外デザイナーたちの技術的なサポートも担当。これまでの社内の常識や品質要件を前提としたデザインからの脱却を目指しつつ、ブランド全体のデザイン性と製品のクオリティを高いレベルで両立させるべく、チャレンジを続けている。
代表的なシリーズ
まとめ
カリモクニュースタンダードのデザイナーの紹介でした。
デザイナーのプロフィールや、背景などを知って頂きながら家具を見ていくとより一層その家具に思い入れや感じ方が変わってきます。是非とも様々な家具をお試し頂きあなたに一番合った家具に出会って頂ければと思います。
カリモクニュースタンダードはFELICE神戸店のみで取扱いたしております。
カリモクニュースタンダードの商品はこちら |