天童木工とは?

天童木工とは?

 

FELICEオンラインスタッフです。

ここでは山形県天童市に本社を構える日本を代表する家具メーカー「天童木工」のご紹介をしたいと思います。

初めて聞いたという方、また名前は聞いたことがあるがあまりよく知らない方は、ぜひ「天童木工」の素晴らしさを知って頂けると幸いです。

 

1940年に天童市近郊の大工・建具・指物などの職人が集まり組織された「天童木工家具建具工業組合」が始まりです。

設立から70余年、皇室を始め、政府機関や公共施設、帝国ホテルなどの一流ホテルに家具を納入してきた実績を持ち、多くのデザイン賞の受賞や、美術館へも数多く収蔵されています。

無垢材よりも強度があり、軽くて、自由な形に成形できる「成形合板」を、日本でいち早く実用化させたことで知られています。その高い技術力と積極的な社外デザイナーの起用で、多くのロングセラー家具を輩出。

「Tendo classics」シリーズとして並ぶ1950年代から70年代に発表された名作家具は、今なお根強い人気を誇っています。 

国家資格を持つ技能士集団が伝統を受け継ぎながら”正統”な国産家具を作り続けている数少ない木工会社の一つです。

 熟練の職人技が詰まった、天童木工のものづくりのこだわり

創業82年になる天童木工は、無垢材では表現が困難な、複雑な曲線を可能にする「成形合板」をはじめとした、高い技術力を今日まで伝承させてきました。

デザイナーのアイデアと熟練の職人技が生んだ自由な造形の家具は、時代を超えて愛されています。


ものづくりのこだわり①職人達がつくりだす美しい曲線

自然によって育まれた木は不均質で扱いにくく、職人には、木材の性質を読み、その木に合わせて加工する技能が求められます。天童木工には国家資格を持つ技能士が多数在籍しています。中でもマイスターの称号を持つ者は、家具の製造に優れたごく僅かな職人達。

彼らの繊細な家具づくりが国内外のデザイナーのアイデアに形を与え「成形といえば天童木工」という評価を築き上げてきました。


ものづくりのこだわり②薄く、強く、加工がしやすい成形合板

成形合板とは、単板と呼ばれる薄い木の板を接着剤で貼りあわせ、型に入れてさまざまな形状に成形する技術です。

加工された木材は薄くても強度が高く、無垢材より細い形に仕上げられるため、繊細なデザイン表現を可能にします。天童木工はこの技術を日本で初めて確立し、以来60年あまりにわたって、その技術を磨き続けています。


ものづくりのこだわり③日本の気候に合わせた乾燥

仕入れた木材を切り出し、そのまま屋外で1年以上寝かせて自然乾燥させます。
加工前に乾燥機に入れ、さらに乾燥させることで狂いの少ない材料に仕上げています。




◆代表的なシリーズ

Mathsson Series

 

軽く、シンプルで座り心地が良く、そして優雅に。北欧を代表するデザイナー、ブルーノ・マットソンによるくつろぎの形は、身体のすべてをあずけて、包まれるような座り心地。快適な毎日に寄り添います。

ロータイプ、ハイタイプがあり、それぞれ、片肘ソファ、両肘無ソファ、両肘有ソファが選べます。FELICE限定生地もご用意いたしております。
※神戸店展示有

 マットソンシリーズ一覧はこちら

 

 

Centro Series


暮らしの中心、家族が自然と集まる中心地。一日がそこから始まり、いつまでも暮らしの中心であり続けたい。
普遍的で、決して古びない、ゆったりとしたやさしい使い心地の家具シリーズです。
※神戸店展示有
 

DAN

そこに居続けたくなる「広さ」と、シンプルな暮らしに馴染み、楽に動かせる「軽さ」をテーマにしたDANの家具。
暮らしのリズムに、一拍の休符を。ゆったりとくつろげる暖=DANのある空間をつくります。

 

Rall.

FLEX & RELAXをコンセプトにしたRall.シリーズは、家具とその配置に可変性を持たせています。
限られた空間の中で、どんなシーンにおいても、いつでも心地よく豊かな空間に仕立てます。
 

Souve Collection

成熟と自由の証をコンセプトに誕生した、Souve Collection。
所有する人のイマジネーションを刺激し、次の暮らしの物語を呼び起こします。
 

Gallery Series

美術館のような“上質の”時間を過ごす場所。気品が漂うシンプルなデザイン、
ディテールの美しさ、緩やかな曲線が、落着きのある優美な空間を仕立てます。

 

 

◆デザイナーとの高い技術の融合

天童木工が日本でいち早く実用化させた成形合板。この技術の可能性を認めた才能溢れるデザイナーや建築家たちの“創造力”は工場で働く職人たちのプライドと探究心を刺激してきました。そんな天童木工の代表的なデザイナーをご紹介します。

◆Isamu Kenmochi 剣持 勇

剣持 勇氏は、天童木工の歴史を語る上で欠くことのできない関係の深かったデザイナーです。その出会いは戦前まで遡ります。1932年、氏は日本初の国立デザイン指導機関だった工芸指導所に入所し、工業デザインや家具デザインに没頭していました。後に天童木工に迎えられる乾 三郎も入所。「デザインの剣持」と「成形合板の乾」との出会いが以降も長く続く天童木工との連携に繋がります。このようにして、天童木工は氏から成形合板技術の指導を受け数々の名作を形にすることができたのです。

 

◆Sori Yanagi 柳 宗理

天童木工の名前を知らなくてもバタフライスツール[S-0521]は知っている、という方も多いでしょう。デザインを考案した柳 宗理氏は、海外でも実力を認められる日本の工業デザインの礎を築いた一人です。戦後、イームズの成形合板技術を目の当たりにした柳氏と当時、仙台にあった工芸指導所で成形合板を研究し、後に天童木工に入社する乾 三郎との出会いが、この美しいスツールを誕生させるきっかけとなりました。

 

◆Bruno Mathsson ブルーノ・マットソン

スウェーデンを代表する建築家のブルーノ・マットソン氏は天童木工が初めて契約した外国人デザイナーです。氏と天童木工の出会いは、1974年当時、六本木にあったスウェーデン・センターで開催された日本初の個展「ブルーノ・マットソン展」がきっかけでした。このとき初来日した氏は、日本人のために自らデザインしたラフな図面やスケッチを持って山形の天童木工本社に来たのが始まりと言われております。

 

◆Kenzo Tange 丹下 健三

天童木工は家庭向けの家具だけでなく、官公庁やホテルなど業務用となるコントラクト家具も数多く手掛けています。コントラクト家具は、デザイナーがインテリアを担当する場合と建築家自らその建築にあった家具をデザインする場合があります。世界的に活躍した建築家である丹下健三氏との共演は愛媛県民会館の客席用に成形合板で製造した1400脚から始まります。1953年のことでした。その後、静岡県体育館(1958年)や東京オリンピックの会場となる国立代々木屋内総合競技場(1964年)など氏の手掛けた大プロジェクトに成形合板の椅子を納入しました。

 

◆Arata Isozaki 磯崎 新

正面から見ると直線的ですが、少し角度を変えると背もたれから後脚にかけて、うねるような特徴的な曲線が現れます。アメリカの女優、マリリン・モンローのボディラインを参考に描き出された「モンローカーブ」と呼ばれるその曲線こそモンローチェア[S-7122]最大の見せ場と言えるでしょう。デザインした磯崎 新氏は、群馬県立美術館やロサンゼルス近代美術館、水戸芸術館などを手掛けた世界的に有名な建築家です。

 

◆Kisho Kurokawa 黒川 紀章

黒川紀章氏との最初の出会いは、黒川氏が1967年に設計した天童市の隣にある寒河江市の市庁舎です。本格的な共演が実現したのは1984年、氏が手掛けた国立文楽劇場でのことです。ロビーという「洋」の空間で、「和」を意識させるデザイン。格調漂う重厚な黒、格子をイメージさせるディティール、こだわりの塗り仕上げなど、随所に和の美しさが表れています。それほどの細部にこだわりを持っているデザイナーです。

 

 

まとめ

日本を代表する木工会社「天童木工」のご紹介でした。
歴史やこだわりを知って頂き、座り心地やデザインでお気に入りの椅子やソファをお選び頂けますと幸いです。

FELICEは「天童木工」正規販売店です。
ご来店、お問合せ、ご予約(神戸店のみ)、お待ちいたしております。

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