CHORUSのモノづくりのこだわり「木材」
CHORUSのモノづくりのこだわり「木材」
2019年6月、岐阜県・飛騨高山の家具製造メーカー・日進木工から新しいシリーズ「コーラス」を発表しました。まさに飛騨高山の家具を体現する「曲げ木」の技術を駆使し、さらにデンマーク王立芸術 アカデミー留学経験を持つ松岡智之氏がデザインし、誕生したシリーズです。
彫刻的な佇まいを有しており、有機的なフォルムは、曲げ木技術をはじめとする日進木工の職人たちの卓越した技があってこそ実現できたといえます。北欧や中国の明調、シェーカーチェアなど、さまざまな椅子のデザインの要素を再構築したことで、多様な空間と重なり合うようなデザインです。
そんな日進木工ではどのような木材のこだわりを持っているのか。
日進木工では「木材の選定」と「乾燥」は良質な家具作りを支える基盤だと考えています。使用する木材は丸太で仕入れ、地元の製材所で加工を行っております。製材した木材の乾燥も家具作りの重要な要素です。なぜかというと、製品になっても木は生き続けているので、乾燥を怠れば反りや割れの原因になってしまいます。木材は、時間が経過するとともに水分が蒸発し小さくなることが特徴です。つまり、木材を乾燥させないまま販売してしまうと、お客様の手元に渡ってからサイズが変わってしまう恐れがあります。
木材は十分に乾燥させることで、腐朽菌と呼ばれる木材を分解させてしまう菌の発生を抑えることもできます。また、木材は乾燥させると、硬くなり折れや曲がりにも強くなります。つまり、お客様が満足できる品質の木材を用意するためには、乾燥させる工程は必要不可欠だと言えます。
天然乾燥
日進木工では丸太から挽いた材を板と板の間に風が通るように浅積みをし約12ヶ月〜24ヶ月かけて天然乾燥させています。
日進木工にとっての木材はまさに生命線です。
木と丁寧に接することによって知識と経験の幅はさらに広がります。愛情を持って家具作りに向き合える、そんな思いで作っています。
その後樹種や板厚に合わせて含水率が8~10%になるまで人工乾燥をさせていきます。
そんな日進木工は丸太から製材する理由が大きく2つあります。
- 用途に応じて柾目や板目、厚みを挽き分け端材からも角材を取り木材の無駄が出ないように工夫ができるからです。
- 木材の乾燥マネージメントをより深められ、しなやかで剛健な造りを実現できるからです。
天然木のこだわりについて
経年変化で増す味わい。
天然木ならではの異なる表情や、心地よい色合い・手触り。それは生活の中で歳を重ねるごとに味わい深く変化していきます。木材としての経年変化と、家具として使ううえで出てくる重厚感。永く使っていただくことで唯一無二の表情に変化していきます。
天然木の特長
木は人の顔と同じように、同じ樹種でもひとつひとつ表情が異なります。新しい組織(外側)は色が淡く、古い組織(内側)は濃く、赤太、白太と呼ばれる濃淡ができます。成長する過程では葉をつけるために枝を伸ばします。枝のあった跡には「節」 が現れます。土壌や気候(生育環境)によって色や木目も異なります。また、樹種ごとに現れる天然木の証、キャラクターマークがあり、下記はその一例です。
オーク材・オーク(R)材
ブナ材
ブラックウォールナット材
まとめ
飛騨高山は椅子作りから始まった日本有数の家具の産地です。
中でも「曲げ木」は産地を代表する技術です。そして日進木工が得意とする軽くて丈夫な椅子の製作にもなくてはならない技術となっております。軽さと高い強度の両方を併せ持つ、日進木工の技術は世界からも注目される技術の一つです。
そしてそれを実現させているのは腕利き職人による「角ホゾ構造」という接合加工技術です。また、機械加工といっても木材は一つ一つ個性があるため欠かせないのは長年の経験と熟練した技なのではないでしょうか。
木材を家具のどの部分に用いるか適材適所を見極める木取り、凹凸や磨きムラのない丁寧な研磨。全ての加工で職人の秀抜な手仕事が反映されています。
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